TCシンポジウム2024に参加しました

ジャパンマニュアルアワード会場風景

10月9日から11日まで京都リサーチパークで開催されたTCシンポジウムに、10日、11日に参加しました。
10日の午前中は『多様な「伝える」に対応するアクセシビリティとは』のセッションを聴講。主にウェブアクセシビリティとPDFのアクセシビリティを中心にどのような点を留意すべきか、メーカー、制作会社、視覚障がいを持っている立場で取り組んでいる方がパネリストとなり、事例の紹介がされました。
視覚障がいとICTに特化した会社、フロッグワークスの岸本将志さんから、どのように見えているのか、どう工夫するとよいのかなどをお話いただき、大きな学びになりました。リードユーザーとして関わっていただく意義を実感。制作会社アイ・ディー・エーの高道陽子さんのPDFのアクセシビリティを確保するための方法も大変、参考になりました。
多様な状況に対応するアクセシビリティは、これさえしていればオーケーというものではないため、当事者の方々と語り、解決策を探し続けることが重要。今後も学び、実践していこうと、多くの気づきと刺激を受けました。

昼やすみは、ジャパン・マニュアル・アワード(JMA)の受賞作ツアーに参加。
実行委員の方が受賞作を30分で解説してくださるものです。展示会場には説明パネルがありますが、実際のマニュアルの該当するページを示しながらの解説はわかりやすいものでした。この10年くらい、毎年、JMAを取材し、日経産業新聞のコラムで紹介してきました。今年の4月で同新聞が休刊となったので、今年は取材はなし。とはいえ、マニュアルの動向やどのように工夫されているのかを知るために、今年も話を聞き、実際に見ることで気づきを得ました。

11日の午前中は、「マニュアルの提供形態と改善をテーマに交流しよう!」のセッション。JMAでマニュアルオブザイヤーを受賞した方々をパネリストに、グループに分かれた参加者がWebマニュアルや紙マニュアルの取り組みなどを議論し、交流するもの。グループでそれぞれの取り組みや課題を話し、全体で共有する進行で、楽しく、有意義な時間になりました。

11日の午後は、担当する「UXライティング基礎 ~読み手の体験価値を向上する伝え方~」で2時間半の講義とワークショップでした。昨年のカリキュラムをブラッシュアップして準備。夏はオンライン形式だったので、対面の良さを最大限に発揮できればと工夫したところ、受講者の方々の真摯な取り組みによって盛り上がりました。個人ワークとグループワークでアウトプットし、それを共有する場となりました。感謝です。

実行委員や事務局、関係者、TC仲間と会える貴重な機会。みなさんの尽力に感謝して、最終日の会場を後にしました。